今日は初釜でした。釜をかけるゆうんわ、お茶席を開くゆうことなんです。せやから初釜は庵のお茶席開きゆうことですわなぁ。
久しぶりにおうた社中の方々とご挨拶もそこそこ、実は今日はお正客を任せられまして、なんやかやと慌ただしいことでした。お正客はメインゲストなんですけど、いろいろ気ぃまわすことが多ぅて、わたしら未熟もんには荷ぃの重いお役です。それでも数々の失敗をくり返しながら、せんせや他の方々に助けてもうて、なんとか勤めさせてもらいました。
うちの庵は和気あいあいで愉しいもんですけど、どこぞで聞いた話では、その場でお正客をきめるお茶会では、「わたしなんぞ、まだ七十の未熟もん、そちらのお方は七十二ですやろ!」たらもう醜悪なお正客の擦り付けあいがあるそうで、それはそれで見てみたい光景ではありますねぇ。
京都らしいのは、その後、なんとかお正客を逃れたご婦人、不幸なお正客が緊張で失敗するのを横目で見て、「いや、お正客のくせに、何にもわかったぁらへんわ」て呟くそうです。
いやぁ、書いてて怖なってきました。こんなん書いてたら魔界伝説になってしまいそうです..、堪忍。