ようこそ、おこしやす、修学院 式と申します。
今の京、昔の京、思いつくままに書き散らかしてます。どうぞ、ごゆるりと。
 
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2008.06.30 Monday
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雪月花
今日は朝から清水に行って来ました。ええお天気でしたけど、舞台のうえに吹く風は冷とうて、まだまだ寒い日が続きます。縁結びで有名な地主神社では、若いおひとがたんといたはって、「あっ、なんたらちゃんのこと頼むのを忘れてた!」たら賑やかなことで、ほんまに何人とご縁を願うてる事やら..。

修学院では夜になると、雪がちらついて、今宵は冷えそうです。

あくがれし

雪と月との 色こめて

こずゑに薫る はるのやまかぜ 

(定家)

あくがれてんのは花ですやろねぇ。雪と月との情緒を移して薫る夜の花を、風に感じて歌たはります。

月並みなことばですけど、雪月花。
今は景色として、目の前にあります。
2007.03.06 Tuesday
| もののあわれ | comments(6) | - |
白梅に雪景色
今年は梅の咲くのが早ようて、なんや勝手が変ですけど、そのおかげで、今日は白梅に雪の景色が見られたそうです。武蔵様のお写真を拝見させてもうてて、早起きして天神さん行ったら良かったて後悔してます。

雪ふれば

木ごとに花ぞ さきにける

いづれを梅と わきてをらまし

(紀貫之)

「どの木も雪が花のように積もって、どれを白梅と思って折ったら良いのやろう..。」

まさに、こんな景色ですねぇ!さすがに洒落もんの貫之はん、木ごととゆうて木毎、みごとに梅にかけたあって、ますます春の楽しさが伝わってきます。


もっとたんと降り積もると..


花の色は 

雪にまじりて 見えずとも 

香かをだににほへ 人の知るべく

(小野篁)

篁はんは、また艶っぽいお歌ですねぇ..。
2007.02.02 Friday
| もののあわれ | comments(0) | - |
雪の色
今日は朝からえらい冷え込むなぁておもてたら雪が降ってて、修学院はあたり一面、白ぅなってました。


山深み 

春とも知らぬ 松の戸に 

絶え絶えかかる 雪の玉水

(式子内親王)


ちょっと季節が早すぎますけど、わたしの大好きなお歌です。お日さんが高なってきますと、軒にかかる雪が溶け出して玉水になります。その滴がきらきら光って、ずっと見てますと気持ちまで華やぐようで、少しだけ春がちこなった気がします。

お月さんに照らされた大原野の草木にかかる雪は、悲しいほどの野趣がありますし、中庭の苔が白ぅなって、灯籠に照らされてる様はおしょらいさんの気ぃを感じます。

雪はそのときどきに表情を変えて、京都の厳しい冬の中、無垢の豊かな色を与えてくれてます。
2006.12.29 Friday
| もののあわれ | comments(2) | - |
夢かうつつか
今日は、えらい眠とうて、季節外れの春眠みたいに、お昼寝三昧でしたわ。こんなこと書くと、会社勤めの方に怒られてしまいますねぇ。せやけど、お昼よばれて、ちょっと横になって本を読んでますと、もう夢かうつつか..。歳ですやろかねぇ。


君や来し

我や行きけむ おもほえず 

夢かうつつか 寝てかさめてか

(古今集、詠み人しらず)


時の斎宮はんが業平はんに贈ったお歌やそうですけど、もう、わたしと大違いで、艶っぽいお歌です。「貴方が来はったのか、私が行ったのか、おぼえていません。夢やったような、現実やったような、寝てたのか、起きてたのか..。」

斎宮はんのおぼつかない様がかえって、一夜の狂おしいほどの恋を感じさせます。いまだ余韻のなかでさまよう斎宮はんに、時のながれはあらへんのやろうとおもいます。一夜の恋にこころふるわせる女ごころが、時をこえて、艶っぽくも初々しく、言の葉にのって今に舞っているようです。神宮に仕える斎宮はんを畏れ敬って、選者が詠み人しらずとしたはるのはご愛敬ですねぇ。

そうそう、MBSさんのサイトが更新されてます。今月のお題は「夢の浮橋」にさせてもらいました。いつも、このブログを読んでくれたはる方には、何を今更ゆう内容かもしれまへん..。読み返してみても拙文ですが、Saki様のお写真にずいぶん助けてもうてます。どうぞ、こちらのサイトもみとくれやす。色かたちだけやのうて、京都の空気がよう伝わってくる、ええお写真ばかりです。
2006.10.19 Thursday
| もののあわれ | comments(4) | - |
二百年後の四条大橋にて
昨日はあれから、すぐねきの黒谷のお寺の境内をお散歩して、岡崎から南禅寺をひやかして、けっこうな運動になりました。連休明けで閑散としてるかとおもいきや、黒谷では幼稚園のお子がようけ、きゃあきゃあゆうて遊んでて、南禅寺では下校時の東山高校の学生はんたちが、やっぱり道にあふれかえってて、わーわーと..。とても「ものおもふ」などの風情ではあらしまへんでしたわ。

「まぁ、元気で賑やかでよろしい。」

帰りはちょっと足のばして、四条のおたなに顔を出してきました。母や叔母と世間話してますと、歳取った店員さんが、ちょっとこれやってぇなと。台紙からシールをはがす作業なんですけど、たしかにこれはお年寄りにはつらいやろなぁ。わたしも、最近、老眼がきて、情けないことになってますさかい、ほうほうの体でなんとかはがしました。

うちのおたなは古いひとがけっこういてます。小さい頃、キャッチボールとかして遊んでもうた方々が、今も元気に働いたはるんを見れるんは、なにより嬉しいことです。きっと、あのひとらがおたなにいんようになるときは、先代か、先々代のとこへいってくれはるときやろなとおもてます。わたしなどがゆう立場やあらしまへんけど、ここでだけ、ひっそりゆわしてもらいます。

「ながいあいだ、ほんまにおおきに。長生きしてや。」

しばらく、縁側からお庭をながめた後、なんでか、叔母に缶ビールとさつまいもを持たされて、おたなを後にしました。処分に困って、結局、四条大橋のねきで、もらいもんを頂きながら、小一時間、夕方の鴨川の風に吹かれてました。そういえば、江戸時代にうちの初代はこの橋にござを広げて、商いを始めたて聞いてます。
2006.10.11 Wednesday
| もののあわれ | comments(4) | - |
夢の浮橋
最近知ったんですけど、「夢の浮橋」ゆうんは、ほんまにあったそうですなぁ。「源氏物語」の世界のお噺やてずっと思てましたわ。東山泉涌寺に通ずる坂道に石碑があって、道円ゆうお坊さんが詠まはったお歌が刻まれてます。


ことはりや 

夢の浮橋 心して 

還らぬ御幸 志ばし止めむ

(道円)

皇室ゆかりのお寺ですさかい、時の帝が崩御されて、彼の地に渡らはるときに、ふとこころよぎるもんがあって、立ち止まられたゆうことですやろか。それにしても、なんとも雅な名ぁの橋ですなぁ。「夢の浮橋」といえば定家の有名なお歌もありますけど、あちらは春の夜のことですので、今日はおいときます。

見しことも

見ぬ行く末も かりそめの

枕に浮ぶ まぼろしの中

(式子内親王)

「浮ぶ」が今日のお題に掛かってるとはゆうても、お彼岸にこのお歌は無粋かも知れまへん。親王はん悪う思わんといてください。せやけど、「夢の浮橋」を此岸から彼岸へ渡るとき、ひとは何を想うんですやろかねぇ。今生きてるこのときも、彼岸のまだ見ぬ行く末も、ほんのうたた寝のあいだに見る夢のような、かりそめのもんなような気ぃもします。

秋空に爽やかな風の吹くお彼岸の入りに、そんなことを夢想して、父の眠るお墓をあとにしました。長い長いお噺の「源氏物語」は第五十四帖の「夢浮橋」で終わります。
2006.09.22 Friday
| もののあわれ | comments(2) | - |