ようこそ、おこしやす、修学院 式と申します。
今の京、昔の京、思いつくままに書き散らかしてます。どうぞ、ごゆるりと。
 
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2008.06.30 Monday
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武者小路千家の宗匠
昨日は朝から小雨がぱらついてました。こんな日ぃはお着物で出かけるんわ、ためらわれるんですけど、ご縁あって、武者小路千家の宗匠のお家にお邪魔させてもらうことになって、そうもゆうてられまへんでした。

きれいに打ち水された玄関を上がると、すぐお待合いになってて、そこでご挨拶もそこそこに、お茶室のことなどお伺いしてたんですけど、宗匠は素人の質問にもひとつひとつ丁寧に答えてくれたはりました。柔らかい応対の中にも、ときおり、意志の強そうなまなざしをしたはったんが印象に残ってます。

わたしはとゆうと、当日の朝にお台のお菓子を買いに行く体たらくで、あげくに初対面なんもかかわらんと、お名刺を忘れるとゆう大失態。御霊神社の横をぬける帰り道、同行してもうた、せんせのお顔が早良親王より怖かったんはゆうまでもありまへん..。
2007.02.24 Saturday
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一客一亭
今日の風はえらい冷とう感じました。東の方では春一番が吹いたとか、こちらはまだまだ冬の名残が消えしまへん。次の日曜日は旧暦のお正月になります。お飾りの準備をされてるお家もあらはるでしょうねぇ。

おとついは安曇野からお友だちが訪ねてきてくれはって、一客一亭の茶会を持たせてもらいました。元気なお顔を久しぶりに拝見しつつ、とりとめのうお話が広がって、あっとゆう間のひとときでしたわ。

大勢で一座をともにするお席もいいですけど、客と主が二人きりで点てるお茶も、なかなか趣があってよろしいですなぁ。ようよう知った仲も、お茶席で差し向かうと、またなにか新鮮で、あらためてご縁がありがたく思えました。
2007.02.15 Thursday
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蝋燭の灯りがゆれて
今宵は夜噺の茶事をさせてもらいました。その名のとおり、お日さんが沈んでからの茶席です。底冷えのする暗い露地を、燭台を片手にお席入りすると、茶室は何本かの和蝋燭に照らされて、ふしぎな気配がただよってました。

蝋燭の灯りゆうんわ、電気みたいに明るいもんやのうて、座敷のそこ此処に闇をつくりだします。闇はゆれながら姿を変えて、此処とちがうどこかへ、深こう繋がってるようでした。

夜噺ゆうても、そんなお話しすることなどあらしまへん。静まりかえった座敷に、しゅうしゅうお湯の沸く音が、どんどん、どんどん大きい聞こえてきて、お床の飾りがすうっと遠のいて、片目をつぶったようにまわりの距離がつかめへんようになりました。刹那、おもてで「カン」と乾いた拍子木が鳴って、どなたはんが打ったはるんやろと頭をめぐらすと、座敷はもとの茶席にもどってました。

今宵のような景色を幽玄とゆうんかどうかは、わからしまへんけど、きっとむかしは闇と灯が仲良うひとつ屋根に暮らしていたんやとおもいます。

あっ、行灯はそんな明るいもんやあらしません。悪代官と大黒屋のシーンは、たんと焚かんと小判は光らしまへんなぁ。
2007.02.03 Saturday
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お正客の役得
今日は昼から庵でお茶会でした。また、懲りもせんとお正客たらをつとめさせてもうて、恥の上塗りをしてきました。

役得はお食事です。午前中の雨にしっとり濡れたお庭をながめながらよばれるお点心はほんまにおいしかったですわ。

茶懐石の職人はんのつくらはる薄味の芸術は、たとえばお向こうひとつとっても、微かに磯の香りがするようで、まさにお皿のむこうに景色が見えるようでした。

せやけど、それもこれも、来客のために、ほんのちょっと隙間を開けた引き戸、清らかに打ち水されたお玄関、隅々までお掃除の行き届いた廊下などなど、ご亭主のおもてなしがあって初めて映えるもんです。

お家に帰ったあとで、そのお心遣いをひとつひとつ思い出して、暖かい気持ちに浸れるんが、なによりのご馳走かもしれまへん。
2007.01.17 Wednesday
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九州の焼き物
昨日は北山の表千家さんの会館で、九州の焼もんを見させてもらいました。どれも姿よう、釉薬のかけ具合も美しいて、見てて飽きることがあらしまへん。

九州てひとくくりにゆうても、釜処によってずいぶん趣の違いがありますなぁ。広い展示室を見て歩くうちに、自分の好み以前に、伊万里には伊万里の、唐津には唐津の、それぞれの楽しみ方があるようにおもいました。

ちょっとひねったもんをよろこぶ数寄なこころ、侘びた感じにほっとするこころ、江戸の庶民の天真爛漫なこころ、貴族華族の書院におちつくこころ、それぞれのこころに浸って眺めると、茶碗やお皿がえらい身近に感じられて、ガラスの陳列棚の上から、つい触ってしまいそうになってしまいました。

器は姿形だけやのうて、それが使われてきた景色を想像させてくれるんが、なにより楽しいようにおもいます。
2006.12.16 Saturday
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お子たちの和
今日は一日中、細かい雨がふってました。そんなんで、庵に洋服着てったら、久しぶりのお社中さんに珍しがられてしまいましたわ。たいてい庵では着物姿ですさかい、ちがうひとのように感じるそうです。

考えたら、一年中まいにち着物を着てたんは、祖父祖母の代まででしたなぁ。代が下るにつれ、洋服の割合が増えてますさかい、そら室町、西陣もしんどい訳ですわなぁ。

それでも、ご一緒させてもうたお社中のお嬢ちゃん、折々のお茶会では、かいらし着物姿をみせてくれます。まだ小学生なんですけど、今日もりっぱに平手前をお稽古したはりました。

ちょうど、今月は七五三のお詣りで神社も賑わったことでしょう。おとなになって、和の文化などと、大上段に構えんでも、自然と立ち振る舞いができるよう、お着物や畳になじんで育っていってもらいたいとおもいます。

そうそう、「しばわんこ」ゆう、お子むけのお作法の本をみせてもらいました。いやぁ、よう出来てて感心しました。おとなの社中の方々、せんせの言葉そっちのけで、見入ったはりましたわ。
2006.11.19 Sunday
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炉開き
今日は庵の炉開きでした。これからの季節は、畳の上に据えてた風炉に変わって、小ぶりの囲炉裏のような炉でお茶の湯を沸かすことになります。炉開きはそのお祝いのような行事です。みなさんとおぜんざいを頂きました。

濃い茶の亭主役を仰せつかってたんですけど、なんとも勘所がわるぅて、社中の方々にえらいご迷惑をかけてしまいましたわ。お稽古を重ねるうちに、多少はましになっていくんでしょうけど、半年経って、また風炉の手前になったら、やっぱり戸惑うのですやろなぁ。

修行を積んだ先生方でも、炉に変わる時期は、一度はさらっとかんとてゆわはるそうで、半年ゆう時間の流れは、短いようで長いようにおもいます。

毎年毎年、同じことを繰り返してる町ですけど、ひとの暮らしは同じやあらしません。季節が巡る度、うつろう事も多くなってきます。

今日ご一緒させてもうた方々と、来年も必ず炉開きができるともかぎりまへん。一期一会はいつもこころに秘めてるつもりです。せやけど、せやからこそ、毎年変わらず巡ってくる事柄は、なにより心なぐさめてくれるようにおもいます。

今年も、ぼちぼち紅葉が巡ってきました。
2006.11.11 Saturday
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時の調子
今日の庵は、いつになくぎょうさんのお社中が来たはりました。お釜ひとつでは足らんと、広間の二カ所でお稽古が同時進行してる様は、えらい賑やかなことでした。せんせなど、あっちみて、こっちみて、カメレオンの目ぇみたいになったはりましたわ。

いろんなおひとのお手前を見させてもうてますと、その時々で、微妙に所作がちごてます。時の調子とでもゆうんでしょうか、気の張ったはるときは、堂々と、なんやへこんだはるときは、よるべなさげに映りますなぁ。お手前は性格がよう出るて聞きますけど、気持ちまであらわすもんなんですねぇ。

どんなときでも、一定の所作で、揺れることのない心もちを持つのが「道」とゆうもんなんでしょうけど、お月さんのように、その時々で見え方が変わるのも、また風情があってよろしいのとちゃいますやろか。そうゆうおひとのしらべが聴こえてくるのは、愉しいことです。

いや、またちょっと生意気ゆうてしまいました。「そんな言い草は五千年早いえ」てカメレオンに噛みつかれてしまいますわ。
2006.10.14 Saturday
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真夜中の八坂さん
昨日は朝茶事の亭主をしてきました。まえにも書きましたけど、茶事ゆうんわ、お食事のついたお茶のフルコースみたいなもんです。夏の朝茶事は日中の暑いのをさけて、早朝の五時ごろから始めます。支度のあいだにお庭に目をやると、薄明かりに露が輝いてて、草木は生気にあふれてて、呆れるほど美しい景色でした。

今回はお茶の湯に、八坂さんのご神水をお分けいただきました。お水は丑三つ時にくみに行くのですけど、真夜中の境内はさすがに人影もなく、しんと静まり返ってました。せやけど、怖い感じは全然のうて、無数の提灯の灯が社を浮かび上がらせるなか、独りきりのような、大勢といるような、祇園の町中の神社らしゅう、気安うて温かな気に満ちみちてました。

境内には芸事の神さんを奉じる神社もあって、小さい祠ですけど、ここには昔から、何千、何万人の舞妓ちゃん、芸妓はんがお参りしてきはったことでしょう。茶事がうまいこといきますようにて、お願いしてきましたけど、ちょっとお賽銭が足らんかったようです..。

昼前にうちに戻ると、さっきまで連客でいたはった、「嘯月」のお嬢ちゃんからバラの花束が届いてました。ありがたいやら、申しわけないやら..つぎはもっときばらんと。
2006.07.24 Monday
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一からやりなおしです
今日のお稽古は、えらい高価なお道具でさせてもらいました。お茶碗の持ち運びも正直あまり気持ちのええもんやのうて、もし、落として傷でもいったらとおもうと、ひとつひとつの扱いは細心の注意がいりました。せやけど考えたら、いつもそうしてんのが当たり前ですわなぁ。日々のお稽古で丁寧な所作をしてんのは、ただの「型」で、そこに心込めてほんまに大切にお道具を扱ってきてへんかったことをこんな機会に実感します。

ひとと接するのも似たよなもんなんですやろなぁ。どんなに丁寧なことばをつこてても、こころあらずでは、せんないことになってしまいます。今、目の前にいたはるひとに礼を尽くす、お相手のこころが傷いかんように、丁寧なことばをつかう、それをいつも忘れんようにいてたいです。

祇園町のせんせみたいに、軽口も軽妙に、それでいてまごころの伝わる洒脱な会話など、とてもでけしまへん。ぎこちのうても、落とさんように、ゆっくりとしっかりとお茶碗を運ぶように、その時その時を過ごしていけるように願います。

お茶も、一からやりなおしです。
2006.07.19 Wednesday
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